2010年4月11日日曜日

存在の耐えられない軽さのPraktica LTL

昔、チェコの作家・ミラン・クンデラの小説『存在の耐えられない軽さ』をアメリカで映画化したことがありました。ヒロインの写真家はジェリエット・ビノシュが演じていました。彼女はその後、『ポンヌフの恋人』でパリの橋に住むホームレスを演じて強烈な印象を残しました。

その写真家であるヒロイン、テレサが使用していたカメラがこのPraktica LTLだったはずです。



この画像ではわかりにくいですが、シャッターの位置が右手中指のあたりレンズ近くにあるのでそれとわかります。ブラック・ボデイにゼブラのたぶんFlektogonを装着しています。決まってます。残念ながらわたしのものはシルバーです。Flektogonもゼブラではない後期型ですw


しかしこの映画でわかるのは、東独製のカメラは東欧一帯に市場をもっていたということです。

ロシアがJenaのZeissを接収してロシア名でContaxを製造していたのはご存知でしょう。それでも東欧各国では東独製のものが好まれたということでしょうか?

70年代には西独のZeiss Ikonはもうカメラの製造は中止していましたから、東独のPentaconこそがZeiss Ikonの血筋を引く正統カメラだったということになります。

しかしそれは日本製の一眼レフ、たとえばPentax SPなどと比較してとにかくお粗末なつくりなのでした。それについては次回にのべることにします。


Zeiss Ikonの歴史については最近出版されたこの本がたくさんの歴史事実を教えてくれます。竹田正一郎『ツァイス・イコン物語』光人社刊






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8 件のコメント:

  1. ブログ再開、おめでとうございます。
    って、こんなところにも出没されていたとは!

    こちらでは、色々と歴史や知識を学べそうで楽しみにしています!

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  2. こんにちは。Praktica LTL お使いなんですね!ブラックボディーとゼブラ、決まってますね。テレサ女史のように、ガンガン使ってみたいです。ただし、花とか美しいものは苦手そうですね。

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  3. エキサイトブログよりこちらに飛んできました。
    tksnkmです。ツァイスイコンの歴史、
    興味深く読ませていただきました。
    写真をみて僕もフレクトゴンだな、と思いました^^

    ところでこちらのサイトですが、
    一般サイトとしてこちらにリンクしても
    よろしいですか?

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  4. いなきち師匠、
    こちらでの方針はまだ決まっていませんが、いちおうデジタルで撮った画を大容量でアップできるのが強みなので、それを活かそうとは思ってます。こちらもよろしくお願いいたします♪

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  5. 杉沢さん、
    たしかにこの無骨なカメラには花とかは似合いませんね♪杉沢さんのものは修理不可なんでしょうか、まあものがものだけに修理するまでもありませんかねえ。

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  6. tksnkmさん、
    リンクはどうぞよろしくお願いします。
    ゼブラのFlektogonもいいですね、とくにブラックボデイには似合いそうです♪

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  7. どもです!

    とってもお詳しいのですね…。
    あらすじ程度ならほんのり知ってますが…。

    自分はFlickrからブログを書いてます。
    アップロードの手間が省けます。 でも、Flickrに載せてない写真も使いたかったりしますよね(^^;

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  8. Namさん、いらっしゃいまし。
    いい映画でしたから、そしてジェリエット・ビノシュのファンなもんんですから♪
    Flickrからブログが書けるのですか!使い始めたばかりなので未だよく把握しておりませんでした。ベンキョーしてみます。インフォ、ありがとうございました。♪

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